組織改善はコンサル依頼の前にフレームワークで自社対策

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組織改善はコンサル依頼の前にフレームワークで自社対策!組織改善の事例もご紹介!

経営者や人事マネージャーにとって、社員のモチベーションやエンゲージメントが高い状態は理想なはずです。

コロナ渦が原因でリモートワークが普及した今、雑談や細かな相談をする機会が減り、社員同士の信頼関係を築くことは難しくなりました。その結果、メンバーのコンディションが把握しづらくなり、組織の風土が悪くなったと感じている方も少なくないかもしれません。

組織風土は従業員のモチベーション行動に大きく影響を与えると言われています。良い風土が根付いていると組織の中できちんとビジョンが共有され、従業員が生き生きと働き、結果生産性に繋がります。

組織改善に取り組む際、組織コンサルタントを導入する選択肢があります。コンサルを導入することで客観的かつ専門的なアドバイスがもらえるのは魅力的です。一方でその分コンサル依頼は多額な費用がかかってしまいます。また、提案までしか対応しないコンサルの場合、社内実行に至らず期待したような結果が得られない可能性もあります。そのため、コンサルをむやみに導入する前に自社で組織改善を試みるのが理想的です。

ネット上には組織「課題」を洗い出すためのフレームワーク「7S」に関する記事はたくさんありますが、組織「改善」をする際に指針となるフレームワークに関する記事がほとんど存在しないです。よって、この記事では組織改善の取り組みに役立つフレームワークについて解説するのでぜひ最後までご覧ください。

この記事では以下の内容をお伝えしております。

  • 組織改善は ①心理的安全性 ②相互信頼 ③構造と明瞭さ ④仕事の意味 ⑤インパクト を軸にしたフレームワークで取り組む。
  • その中でも心理的安全性は一番重要。
  • 心理的安全性を高めている企業事例は ①サイボウズ株式会社 ②面白法人カヤック ③株式会社ネットプロテクションズ。それぞれ「分報」や「1on1」、「役職の廃止」など工夫をして心理的安全性を高めている。
  • それでも客観的なコンディション把握は難しい。チャット解析ツール「Well」でデメリットを補うことが可能。

目次

組織改善の指針となるフレームワーク

ここでは良い組織風土の判断基準としてGoogleの「プロジェクト・アリストテレス」をご紹介します。このプロジェクトはGoogleの人員分析部が約4年もの歳月をかけて得た、生産性が高い組織の5つの要素が紹介されており、フレームワークとして応用することが可能です。 この「プロジェクト・アリストテレス」の研究の結果、以下の要因がチームの効果性に影響を与えると結論が出ました。

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  1. 心理的安全性 (Psychological Safety)
  2. 相互信頼 (Dependability)
  3. 構造と明瞭さ (Structure & Clarity)
  4. 仕事の意味 (Meaning of Work)
  5. インパクト (Impact of Work)

心理的安全性 (Psychological Safety)

心理的安全性とは個人が、組織の中でリスクのある言動をとっても安全だと感じるかどうかです。例えば、従業員が「このメンバーなら発言や質問、新しいアイデアの披露、ミスをしても大丈夫だ」と感じられるかどうかを意味します。心理的安全性が高いチームでは、発言やアイデアが自由に行き来するので議論が活性化され、生産性が上がります。

相互信頼 (Dependability)

相互信頼とは、メンバー同士がお互いを信じあえているかという意味です。相互信頼の高い組織ではメンバー一人一人が責任感を持って仕事をします。一方相互信頼の低い組織ではお互いに仕事の責任転嫁をしてしまう傾向があります。

構造と明確さ (Structure & Clarity)

構造と明確さは、各メンバーが仕事上での目標を理解しており、その目標を達成するためのプロセスが明確になっているかを示します。目標は個々人のレベルでも、組織のレベルでも設定できますが、重要なのはこの目標が具体的であることです。目標設定の手法してOKRやKPIが多くの企業で導入されています。

仕事の意味 (Meaning of Work)

仕事の意味とは、組織内でメンバーそれぞれが今の仕事が自分にとって価値があるのかを示します。これは組織の成功の力になる、経済的な安定を得る、家族を養う、自己表現するなど、人それぞれです。

インパクト (Impact of Work)

インパクトとは、組織のメンバーそれぞれが、自分の仕事は組織の目標達成に貢献していると感じているかどうかを意味します。チームのメンバーは自分の仕事を、より高い目標を達成するために重要な作業と感じている必要があります。そのためには組織に対する貢献度を可視化する仕組みなど、個々人が仕事のインパクトを感じやすくすることが大切です。

これら5つの要素を満たしているかを可視化し、評価するだけで網羅的に自社の組織風土の問題点を洗い出せ、改善するための対策が明確になります。各要素を軸として組織改善に取り組むことで生産性が高いチームを作ることができます。

心理的安全性を高めている企業事例

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以上、組織改善のフレームワークとしてGoogleの「プロジェクト・アリストテレス」を紹介しましたが、5つの要素の中でも最も重要とされているのが「心理的安全性」です。

心理的安全性を高めると、より多様な価値観が認められる組織になり、従業員はストレスなく発言や指摘をすることができるので情報交換がスムーズになります。その結果飛躍的な生産性の向上につながるのです。Googleのリサーチ結果によると、心理的安全性が高いチームのメンバーは離職率が低く、収益性が高く、マネージャーからも「効果的に働いている」と評価される機会が2倍多いという特徴があったそうです。 ここからは心理的安全性についてさらに深く理解するために心理的安全な職場環境を作り出せている企業の事例を紹介していきます。

「心理的安全性」企業事例:サイボウズ株式会社

サイボウズ株式会社とは「チームワークあふれる社会を創る」という理念をもとにクラウドベースのグループウェアや業務改善サービスを軸に、社会のチームワーク向上を支援している企業です。

同社が目指す心理的安全性の究極形は、「マネージャーがいじられる世界」だそうです。 同社は組織の心理的安全性を高めるために「分報(ふんほう)」という取り組みをしています。分報は、社内ツイッターのようなもので、仕事や仕事以外のことを従業員に共有してもらう場所です。ここでは失敗談や寝坊などを包み隠さず共有します。これを利用することによって在宅勤務でも誰が何をしているのか把握できたり、疑問に思ったことを誰かが発見できたりします。

分報によって個々人の人となりが伝わり相互理解ができ、何でも話せるようになったらメンバー同士を深く知り合うために1on1ミーティングを行うそうです。この1on1では、仕事の進歩や成長支援について話し合うこともあれば、完全に「雑談」で終わることもあるようで、雑談で終わったとしても「お互いを知る」という目的に繋がっていれば良いというスタンスだそうです。

このようにお互いを理解しあう取り組みが導入されているおかげで、「上司をいじってもいい」という、ある種の高いレベル感での心理的安全性が担保されているそうです。

出典元:https://cybozu.co.jp/sp/workstyle/workstyle26_2.html

「心理的安全性」企業事例:面白法人カヤック

面白法人カヤックとは、「つくる人を増やす」を経営理念に掲げゲーム、広告、ウェブサービスなどのコンテンツを作成するクリエイター集団からなる企業です。

同社では社内で何か反論をする場合でも立ち位置を気にせずシンプルに「これは納得できません」と発言することができる風土があるそうです。言う側も言われる側もこのような発言にリスクを感じることはないと言います。

このような心理的安全性が保たれているのは、「役割はあっても役職はない」制度のおかげだそうです。事業ごとのリーダーは存在するものの、人事権をもっているわけではないのでみな安心して意見が言えるらしいです。

制度がベースとして存在し、いい風土が保たれている良い事例です。

出典元:https://www.recruit-ms.co.jp/research/journal/pdf/j201711/m48_all.pdf

「心理的安全性」企業事例:株式会社ネットプロテクションズ

ネットプロテクションズとは、「次のアタリマエをつくる」というミッションを掲げて決済サービスやポイントプログラム、メディアなどを提供している会社です。

同社のミッション「次のアタリマエをつくる」は事業だけでなく、組織においても掲げられています。この目標を達成するため同社では「Natura」という新しい人事制度を取り入れています。この制度の中では、面白法人カヤックと同じようにマネージャーの役職の廃止などを通して心理的安全性を醸成させる取り組みが盛り組まれています。

他にも、成長支援を目的とした1on1ミーティングの相手を毎回変えて行うといった工夫がなされています。このユニークな取り組みは従来、1on1の相談役となるミドルマネジメント層の業務負担を軽減する目的で導入されたそうですが、結果として社員の相談相手が増えることにつながったそうです。

ネットプロテクションズはこのような競争意識や上下関係を極力排除する仕組み、お互いを理解しあう仕組みを通して心理的安全性の向上を図っています。

出典元:https://corp.netprotections.com/library/3235-2/

「心理的安全性」について、事例を通して理解したためかなり解像度が増したのではないでしょうか。ぜひこれらの事例を参考にして組織改善に取り組んでみてください。

従業員のストレスを可視化する取組み

以上、企業の事例を通して心理的安全性を高めるための仕組みをみてきましたが、客観的に社員の状況を把握することは簡単ではありません。例えば、社内Twitterのようなツールを使用したとしても社員が本音を言っているのかの判断がつきません。他にも上司が良かれと思って実施している1on1ミーティングも部下からしたら必要のないものと感じているかもしれません。心理的安全性を高める取り組みを企業が実施していても実際にそれが効果的なのか、従業員の満足度を把握することは難しいです。

弊社が開発運営するサービス「Well」では、日々業務で使用するコミュニケーションツールの内容をAIが分析することによって、組織の課題、従業員の働くモチベーション・ウェルネススコア(健康)を可視化することができるため、上記の懸念を補完することができます。 about-well

具体的には、SlackやMicrosoft Teamsなどのコミュニケーションツールでのアクティブ時間や発言内容を解析して、従業員のポジティブ度・業務負荷・対人関係を数値化することができます。

「Well」では、組織の課題と従業員が無意識下で抱えている問題の芽を予兆の段階で摘むきっかになります。早めに対処することによって、社員や部下のモチベーションが悪化する前に問題解決を行い、結果として離職予防のために具体的な措置を取ることができます。

例えば、モチベーションが下がっていくと、レスポンスの内容や表現に変化が表れる傾向にあります。これらは業務・対人関係に悩み始めている予兆なので、社員が現状抱えている問題を早期に解決できるフォローアップを行うべきでしょう。

他にも、ヘルススコアの数値を見て、社員自身が自分の変化に目を向け、業務を振り返るきっかけになります。そうすることで、自身のSOSを今誰に相談すべきかを考られ、問題解決の着手が早まります。

このように、「Well」を活用して従業員のコンディションを把握することで必要なときにサポートを提供し、心理的安全性の高い組織を構築することができます。

もし少しでもご興味ありましたら、是非まずは無料相談をしてみてください。

まとめ

この記事では、組織改善の取り組みに役立つフレームワークとしてGoogleの「プロジェクト・アリストテレス」をご紹介しました。その中でも特に重要な心理的安全性に関しては企業事例を介して理解を深めました。心理的安全性を高める取り組みの効果を客観的に把握することができる弊社のサービスWellもご紹介しました。読者のみなさんもぜひここで得た知識を活かして組織改善に取り組んでみてください。


参考元:

Google, 「効果的なチームとは何か」を知る

サイボウズ株式会社, 【中編】目指すは「マネージャーがいじられる」世界?心理的安全性がチームに与える効果

リクルートマネジメントソリューションズ, 組織の成果や学びにつながる心理的安全性のあり方

株式会社ネットプロテクションズ, 2018年12月, ティール型組織によるさらなる相互支援・成長の実現~Natura策定の背景~

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